《即興小説》愛する妻の
お題:愛すべき何でも屋
必須要素:コーヒー牛乳
制限時間:15分
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コーヒー牛乳とカフェオレは違う。
オレはコーヒー牛乳が飲みたかった。
コジャレたカフェオレとかいう液体じゃない。
コーヒー牛乳っていう、コーヒー味の牛乳が飲みたかったのだ。
「ひとっぱしり買ってきてくれないか」
それを妻に頼んだ。
妻はなんでもオレの言うことを聞く。
オレに惚れているからだ。
妻はその時もオレの言うことを素直に聞いた。
妻はほんとうにひとっぱしりしかしてこなかった。
家の前にコンビニがある。
そこに駆けこんで、オレが頼んだものを買ってきた。
しかし、それはカフェオレだった。
「あのよー、オレはよー、こおふぃぃぃぎゅうううにゅうううをよー、頼んだんだぜー」
「だからそれじゃない」
「あのよー、これはよー、かふえええおれえええってよー、ぜんぜんちがうもんだぜよー」
「色はおなじでしょ」
「ちがうだろーよー。色もよー。かふええええおれえええええはよー、こおおおふぃぃぃぃぎゅううにゅううううよりよー、ちょっとだけよー、色が薄いだろー」
(※あとから訂正:コーヒーが多いカフェオレのほーが濃いはずだよねー。紙パックの色とかはコーヒー牛乳のほーが濃い茶色だったりするけど)
「でも成分はおなじよ」
「成分がおなじってんならよー、おまえはよー、牛とコーヒー豆とよー、それ齧ってろってことかよー」
「じゃあ、飲まないの?」
「いや、飲みます」
「早く飲みなさいよ」
「はい」
オレは飲んだ。
カフェオレってコジャレたものを。
しかしやはり、これはコーヒー牛乳じゃない。
ぜんぜん違う。
「やっぱりね、これ、違うね、味が」
「そう?」
「違います。あの、もういちど、買い直してきていただけないでしょうか」
「めんどくさいからイヤ」
妻はオレに惚れているはずだ。
だからオレの言うことをなんでもきくはずだ。
「オレはさー、牛乳がメインのコーヒー牛乳が飲みたいんだよー。コーヒーに牛乳ぶっこんだカフェオレじゃなくて」
「あらそう」
妻は自分のおっぱいを出してきた。
そしてぎゅっとしぼって、コップに注いだ。
「どうぞ」
オレは飲んだ。
これもコーヒー牛乳じゃないが、飲んだ。
うまかった。
http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=241379
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必須要素見て、すぐに、
「コーヒー牛乳とカフェオレは違う。」
ってだけ書いて、それから、コーヒー牛乳とカフェオレってどー違うんだっけー?ってグーグルで調べて、それで続きを書いてったんだけど、すぐに、コーヒー牛乳とカフェオレとどー違うんだっけー?って忘れてまた調べて、っていう、自分の記憶力との戦いだった。。。。。
コーヒー牛乳のほーが牛乳の割合が多いのに、なんでか私の中では、コーヒー牛乳は「コーヒー味」で、カフェオレは「ミルク味」ってイメージなんだよねー。
正確には「コーヒー味の牛乳」と「ミルク味のコーヒー」ってことなのかもしれないけど。
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同じテーマで面白かったものー。
必須要素コーヒー牛乳の。
サスペンスだよねー。
ほかにもまだないかなー、っていろいろ読んでるうちに、おなじテーマから外れて読んでってた。
それで見つけたおもしろかったやつは、「阿部寛」が必須要素の。
ほんと、必須要素が阿部寛ってなんだよ、だよねー(^_^)
でもお題の「正しい風」とからめて、すっごいうまくまとめてるよねー。