《即興小説》壊れかけのオチで終わったお話
お題:壊れかけのオチ
必須要素:岩塩
制限時間:30分
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黒luvはパソコンに向かって座っていた。
自分がなにをやればいいのか、わからない。
ここに座った時は、なにかをやろうとしてた。
それは間違いない。
それなのに、なにをやるつもりだったのか、今はなにも思い出せない。
さっきまで、ツイッターをやっていた。
朝からビールが飲みたくなって、冷蔵庫から取り出してきたところだ。
こんなの、女子っぽくない、って思ったけど、飲みたいものは仕方ない。
冷凍庫に冷凍枝豆がある。
それをレンジに放り込む。
それからまた、パソコンの前に座り直した。
ピピピピピ。
ちくしょー。もうレンジアップだぜ。
背中をかきながら、パソコンの前から立ち上がる。
朝っぱらから枝豆でビールかよ。
ったく女子がやることじゃねーな。
黒luvはまたパソコンの前に座り直した。
「コーヒーいれてきた(^_^)」
ツイートを投稿する。
ビールをコーヒーって呼んでなにが悪い。
午前中は、ビールはコーヒーって呼ばれるもんなんだ。
午後はミルクティって呼ばれる時もある。
日が暮れてからが「ビール」だ。
ビールは夜、本名で呼ばれる。
枝豆を皮ごと口に放り込んだ。
舌で中の豆をつるっと出す。
塩味が足りねぇ。
「コーヒーに甘さが足りないなー。おさとういれちゃおーかな(^_^)」
ツイートをまたポストした。
仕方ないから、塩を取りに立つ。
だが食卓塩のビンは空だった。
母ちゃん、また買い忘れてんな。
まぁ、仕方ないか。
母ちゃんももう還暦だ。
それなのにひとり息子を養うために朝から晩まで働いてんだ。
塩ぐらい買い忘れるさ。
「ふとりたくないから、おさとういれるのやめたー(^_^)」
パソコンの前に戻って、またツイートをポストした。
しかしなんか暑い。
ビールがまわってきたせいか。
「コーヒー飲んだら、カラダがほかほかしてきたー(^_^)」
フォロワーが増えたな。
朝から可愛い顔文字つけてつぶやいてたら、おっさんたちがほいほい寄ってくるな。
『@黒luv おまえ、おっさんだろ?』
なんだこのリプライ。
そんなわけねーだろ。
「ちがいますよー(;_;)」
枝豆の塩が足りねぇ。
『@黒luv 朝からコーヒーなんて無職のおっさんか』
「ちがいますよー(;_;)」
あ、あと3分しか時間がない。
そうだ。
足りないのは塩だけじゃない。
時間だ。
あと2分。
「もうじき終わるから、告白してやるか」
おれはそうツイートした。
「そうだよ。おれはおっさ
背中がバリッと裂けた。
「枝豆とビールでふとりすぎー」
おっさんの背中から、私は自分の汗でできた岩塩
http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=236942
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これはどーやってもぜんぜん何も思い浮かばなくて、仕方ないから「黒luv」をパソコンの前に座らせて悩ませて、それでもなんにも話が浮かばないからおじさんネタになっちゃった(^_^)
最後は時間切れだしねー。
でもお題が「壊れかけのオチ」だから、切れたままでいーかなー、って「未完」にはしなかった。
なんにも書けない時、このネタまた使えるなー、ってあとで思った(^_^)